こんにちは、『プログラミングの王様』編集部のヒロキ(@pgm_osama)です。
突然ですが「IKEAのカタログって本当に上手にできていますよね?」
定期的に家に届くのですが、魅せ方は最強に上手だなと感心します。
こうしたカタログ通販のマーケティングから学べることは山ほどあります。
そこで今日は人が購入しやすい価格設定について解説しようと思います。
消費者が思わず買ってしまう価格設定が分かる
メルカリやアマゾンで商品やサービスを提供する際に「少しでも高い値段で売るための方法」になるので知らないよりも、知っていた方がお得な情報ですよね。
消費者はなぜ19800円に反応するのか?
「消費者はキリの良い数字を嫌う!」という心理があります。
多くのカタログ通販の価格設定は常に1000円ではなく、990円!
50000円ではなく、49800円!
常に1000円でお釣りが出るという値段設定が多く見られますよね。
フロリダ大学のマーケティング教授のクリス・ヤニシェヴスキー氏はネットオークションでの価格設定に人がどう反応するのかをテストしました。
最初に3つの価格でオークションを開始!
1)4989円
2)5000円
3)5011円
ほぼ変わらない、この3つの価格に対して「この商品の仕入れ価格はいくらだと思いますか?」と質問をしたところ、
1)4989円の仕入れ価格は4370円ほど
2)5000円の仕入れ価格は2000円ほど
3)5011円の仕入れ価格は4250円ほど
という結果になりました。
5000円とキリの良い価格設定をした商品だけが、アンカーとなる価格から大きく離れただけでなく、仕入れ価格と思われる値段もキリの良い数字になったということです。
クリス・ヤニシェヴスキー氏は、オークションの開始価格に基づき脳内にアンカー価格が生み出されたと考えました。
人の脳の面白い部分は「5000円と価格がついた商品に対して値段が高いと感じると、この商品の妥当な価格は2000円から3000円だと見積もるのに対して、5011年と価格がついた商品に対しては、アンカー価格の精密度が増して4250円といった細かい価格に連動する」ということです。
めちゃくちゃ面白くないですか?
キリの良い数字に対してはキリの良い数字が思い浮かび、細かい数字に対しては細かい数字が連動するということです。
価格は細かく設定する
これらの購買における心理研究から、値段の設定においてはキリの良い数字は避けるべきということが分かりました。
実際に5000円で販売する商品を4900円で売ろうが、5100円で売ろうが、どちらでも大きな問題ではありません。
ただキリの良い数字に対しては消費者は大雑把な数字が連動して思い浮かぶので、価値の誤差を勝手に生じてしまうリスクがあります。
実際に「1億円で売り出された家よりも、9800万円で売り出された家の方が希望価格に近い値段で売れる反面、1億円で売り出された売り出し期間が伸びるほどに価格が下落していく」といったデータもあります。
例えば、あなたがメルカリで何かを販売するときには、最初の価格設定でキリの良い数字を避けて細かい値段を設定すれば、より高額で商品を販売することができるということです。
人の脳は、細かい数字の方が商品自体の品質が高いとも感じるので、満足度も含めてこうした価格設定については今一度考慮してみましょう。